言語理解の過程(トップダウンの処理とボトムアップの処理)
言語理解の過程の中で、トップダウンの処理とボトムアップの処理、記憶、心理言語学を含まれまている。トップダウンの処理とボトムアップの処理は言語理解と情報処理のプロセスとして重要な役割を果たしている。
読解とは書かれた文章を読んで理解することであり、聴解することであり、聴解とは話された文章を聞いて理解することであるが、この情報処理のプロセスには、トップダウンの処理とボトムアップ処理といわれている。
1.トップダウンの処理
→トップダウンの処理とは、予測、推測などと言った認知のプロセスが入力情報処理に対し枠組みや制約を与え、単語の認知や文章の意味把握にプラスの影響を与えるというものである。
→すなわち(概念駆動処理)とは、すでに読んだ文章の一部や関連する既有知識を利用して、これから読む文章の内容や構成についての予測を立て、それに基づいて文字、語、文、文章の意味を予測し、検証する情報の流れである。
→例えば:目次を読んだりして文章全体の構造を把握したり、文章の冒頭に適切な題目や前置き文を与える、すでにもっている知識を活用するなどにより、重要な部分に選択的な注意を向け、その文章の理解、言い換えれば心的表象の構築を促進すると言うわけである。
2.ボトムアップの処理
→ボトムアップの処理も文章全体の理解を促進する。たとえは節と節、分と文、文章と文章とを適切な接続詞や接続助詞などでつなぐことで、文章全体の要素の結束性を高め、それが文章全体の理解把握につながるということがある。
→すなわち(データ駆動処理)とは、読み進むにつれて目に入ってくる情報を少しずつ組み合わせ、その情報と読み手の知識をつき合わせることにより、文字の知覚、語の認識、文の理解、文章の理解を行う情報処理の流れである。
→例えば:コソアといった指示詞を適切に用いる(指示関係、空間関係)、文の配列、時間的な前後関係を明示する語句を適切に用いたりする、因果関係を表す語句を用いるなどにより、文章のつながりを高まる。
3.両方の関係
この2種の処理は相補的にかつ同時に行われ、必要に応じ意味の修正がされながら文章全体の意味の構築がなされるとされている。言語情報の認識においては、トップダウン処理とボトムアップ処理の両者がバランスを保ちながら働いている。
→例えば: 外国語を聞いていると、いわゆる「そら耳」を体験することがある。これは、その外国語に不慣れだとよく起こる。前後の文脈とは関係なく、馴染みの単語に聞き間違えると言う点で、ボトムアップ処理とトップダウン処理が複雑に絡み合った現象だと考えられる。
→一般的に文章を理解しようと思って読んだ場合、脳内に残った記憶は、その形式そのものではなく、意味により再構成されたものであるといわれている。だから、文章の理解とは両方のつむぎあいによって進んでいくことである。
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