教授法
教授法といっても、アプローチ、メソッド、テクニックとさまざまな呼び方がある。メソッドはアプローチを踏まえて確立された教授法であると解釈する場合もあれば、アプローチとほとんど同義で用いられる場合もある。またテクニックは実際的な技術を指すが、メソッドとあわせて広い意味で教授法と呼ばれる場合もある。いずれにせよ教師は、教授法を選択する際、テクニック面だけでなく、その背景にある教授法や理念を把握し、それらを踏まえた上で、上述した到達目標を達成するために最適な方法を考える必要がある。
文法翻訳法
中世ヨーロッパのギリシャ教育・ラテン語教育から始まった伝統的な教授法である。特徴は、文字言語を重視することであり、学習の目的は、目標言語で書かれた文学作品が読めるようになることである。
ナチュラル・メソッド
19世紀後半、文法翻訳法に代わる教授法としてナチュラル・メソッドが提唱された。この教授法とは、外国語習得の最良のモデルを、幼児の母語習得の過程にみるものであり、グアンとベルリッツが代表的な提唱である。
→
①
グアンの教授法は、特に幼児の心理的発達に注目することからサイコロジカル・メソッド、また、すべての出来事は、小さい出来事の連鎖として記述できるとしたことから、連鎖法とも呼ばれる。
②
ベルリッツが指導訓練を受けたネイティブ・スピーカーの教師による少人数のクラス編成で、教室活動から学習者の母語は排除し、実物、絵、動作などを多用する。発音に関しては教師のモデルを真似させる方法とり、母語による説明などを行わないのが特徴である。
フォネティック・メソッド
19世紀後半、文法翻訳法に代わり提唱されたもう一つの教授法にフォネティック・メソッドがある。音声重視の教授法であり、文字言語は音声言語に付随的なものであるという考え方に基づいている。
オーラル・メソッド
20世紀に入り、パーマーが提唱した教授法である。パーマーは、スイスの言語学者ソシュールの、言語能力には社会的側面と個人的側面であるがあるあとする考え方に影響を受け、言語には、記号体系と運用の両面があるとし、言語教育が対象とすべきものは「運用」であるとした。
直接法
一般は、ナチュラル・メソッド、フォネティッツ・メソッドなど、文法翻訳に代わって生まれた、使われる場面や状況を提示することによって、分や語の意味を、直接目標言語形式と結びつけて理解させようという教授法の総称を指す。
ASTP
第二次世界大戦中、米国政府は、対戦国に関する情報収集にあたる将校を短期間に養成する必要があった。ASTPでは、上級教師とドリル・マスターの2種類の教師がおかれた。
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